数学関連の記事を書くために最低限必要な構文です. 1. 文字装飾 Table 1. 書式一覧 修飾の名前 構文 表示 用途 太字 **bold** bold 強調,用語の定義 斜体[1] _italic_ italic 引用文献の名前,定理の名前 打消し線 [line-through#打消し線#] 打消し線 訂正 コメントアウト //この部分は表示されない 表示したくないとき 2. 章・節の区分 章・節の区分 = Document Title (Level 0) ページタイトル 最も大きい見出し == Level 1 Section Title 見出し1 「章」だとおもって差支えない. === Level 2 Section Title 見出し2 + 「小節」だと思って差支えない. 2.1. 解説 空行を1行加えると段落とみなされる.(level 0 の下の文) 空行を入れないと,続きの文章とみなされる.(level 1 の下の文) 同じ段落で改行したいときは行末に+を置く.(level 2 の下の文) 3. 数式の利用 タイトル(level 0 要素)のすぐ下に,空行をはさまずに:stem:と書くと \( \)でインライン,\[ \]で別行立ての数式を\(\LaTeX\)記法で入力できる. :stem:の下の行に:eqnums: allとすると自動的に別行立て数式に番号を表示する. ソースコード インライン数式:\(F = ma\) 別行立て数式: \[\notag \begin{align*} \left(\dfrac{1}{2}\right)\times \cdots \times \left(\dfrac{1}{2}\right) \times \cdots = \lim_{n \to \infty}\dfrac{1}{2^n} = 0. \end{align*} \] 表示例 インライン数式:\(F = ma\) 別行立て数式: \[\notag \left(\dfrac{1}{2}\right)\times \cdots \times \left(\dfrac{1}{2}\right) \times \cdots = \lim_{n \to \infty}\dfrac{1}{2^n} = 0. \] 3.1. 解説 このようにすることでlabel{}や\ref{}が使え,自動で番号付けされ,リンクもつけられる. 番号を表示したくないときは\[のあとに\notagをおく. 4. 定理環境 初めての節(level 1 Section)の前に:dummy: {counter2:section:0}と記述し,節の初めに :dummy: {counter2:section} :num: 0 という文字をおくことで実現できる.詳細は述べない.(述べられない.) :def-add: 定義 {section}.{counter:num}. [#def_add.definition, title='{def-add}'] **** \(\Omega\)を標本空間とする.\( G \subset 2^{\Omega}\)で次の3つの性質を満たすものを\(\Omega\)の**加法族**という. \[ \begin{align} \Omega & \in G \label{def:certain}\\ E \in G & \implies E^c \in G \notag\\ E_1, E_2 \in G & \implies E_1 \cup E_2 \in G \label{def:additive} \end{align} \] **** <<def_add>>は重要.\((\ref{def:additive})\) を加法性という. 表示例 定義 4.1. \(\Omega\)を標本空間とする.\( G \subset 2^{\Omega}\)で次の3つの性質を満たすものを\(\Omega\)の加法族という. \[ \begin{align} \Omega & \in G \label{def:certain}\\ E \in G & \implies E^c \in G \notag\\ E_1, E_2 \in G & \implies E_1 \cup E_2 \in G \label{def:additive} \end{align} \] 定義 4.1.は重要.\((\ref{def:additive})\) を加法性という. 4.1. 解説 :def-add:という部分でタイトルを指定する. :def-add:という部分のdef-addという文字列はなんでも良い.ただし,何を表しているのかわかりやすいほうがいいのでdef-hogeやthm-hogeなどのようにすることを推奨する. {section}という部分で節番号を表示する. {counter:num}という部分で連続した番号を表示する. #def_addという部分で定理環境のidを作成する.<< >>で参照すると自動でリンクが作成される. #def_addのdef_addという部分はなんでもいいが,何を表しているのかわかりやすいほうがいいのでdef_hogeやthm_hogeなどのようにすることを推奨する. .definitionという部分はこの文字列でなければならない. 定義なら.definition 命題なら.proposition 証明なら.proof 例なら.example 定理なら.theorem などとする. その他必要なものがあれば実装するので行ってください. 5. 参考文献 AsciiDoc入門 1. 厳密にはイタリックと斜体は異なるらしい.参考: 斜体とイタリック体は違うのか