1. 時間 18:00-20:00 2. 参加者 zab 柴犬レオ 3. 発表範囲 柴犬レオ p.155-161 多変数関数に関するテイラーの定理 定理 \(U \subset \mathbb{R}^n\)とする.関数\(f ~ \colon ~ U \to \mathbb{R}\)が\(C^{r}\)級で,\(h \in U\)に対して直線\(\{a+th | 0 \leq t \leq 1 \}\)が点\(a\)の近傍に含まれるとする.このとき \[\notag \begin{align*} f(a+h) = f(a) + \dfrac{(h \cdot \nabla) f}{1!}(a) + \dotsb + \dfrac{(h \cdot \nabla)^{r-1} f}{(r-1)!}(a) + \dfrac{(h \cdot \nabla)^r f}{r!}(a + \theta h) \end{align*} \] を満たす\(\theta \in (0 ,1)\)が存在する. \(\dfrac{(h \cdot \nabla)^r f}{r!}(a + \theta h)\) の項を\(r\) 次の剰余項 という. 定理 定理1と同じ状況で \[\notag \begin{align*} R_r(a;h) := \dfrac{(h \cdot \nabla)^r f}{r!}(a + \theta h) - \dfrac{(h \cdot \nabla)^r f}{r!}(a) \end{align*} \] とおくと \[\notag \begin{align*} \lim_{|h| \to \infty} \dfrac{R_r(a;h)}{|h|^r} = 0 \end{align*} \] である.つまり,\(R_r(a;h)\) は \(|h| ^r\) よりも高位の無限小である. \(R_r(a;h)\) を\(r\) 次の誤差項という. 4. 話し合われたこと 定理1の条件は「関数 \(f ~ \colon ~ U \to \mathbb{R}\) が \(C^{r-1}\) 級で,点 \(a \in U\) において \(f^{(r)}(a)\) が有界である」に弱めることはできないか? できない.\(f\) が \(C ^r\) 級でないと,つまり \(f^{(r)}\) が連続でないと \((h \cdot \nabla)^r f\) が定義できない. 5. 次回の範囲 zab 極値問題(14.3) 6. 連絡 2021年度春学期の試験期間が終わるまで,解析入門中ゼミは中断します.